オリジナル家具・金物の上手工作所

目利き歴50年の西岡氏が推奨する「銘木」の世界をシリーズでご紹介。
1970年代頃から約50年間、銘木業界がさかんな時代から数々の神社・仏閣・ホテルなどに使用される銘木をセレクト。
銘木の目利きを一筋に極めてきた西岡宏文氏を2021年、春より上手工作所にお迎えしました。

「銘木」の世界シリーズ第1回は
「目利き歴50年の西岡氏について」をご紹介します。

そもそも、「銘木」とは?

建築用の木材の中でも家の構造を支える構造材と比較して、家の内部の化粧材として使われることが多い優れた木材の事を呼んでいます。
主に茶室など日本の伝統建築に使われることが多い材料です。
ウォールナット、チーク、マホガニーは「世界三大銘木」として有名ですね。


クラロウォールナットの天板

銘木が並ぶ店内

「銘木」の世界は奥が深く、材質、形状、杢目、色艶だけでなく、年代ものや希少性の高いものなど
まるで骨董の世界のように、良質な材料を見分ける為には経験や知識が必要となります。

東京なら新木場、大阪なら摂津に「銘木団地」と呼ばれるエリアがあり、
「銘木市場」では国内外から一堂に集められた銘木が並び、せりによって落札されるという仕組みで主に流通しています。


せりが行われる銘木団地

西岡氏は18歳から「鳥飼銘木町」を拠点とする銘木商に勤め建物や用途に応じた銘木を選定し提案してきました。
長い下積み時代の後、数々の神社・仏閣・ホテルなどの銘木をセレクトし、著名な数寄屋大工の建築にも携わった経験も。
「どんな木も目の細かさと管理状態が重要」と話す西岡氏、同じ材料が並んでいても西岡氏が選ぶ材料は品格があります。


代表徳田とともに銘木を選ぶ西岡氏

その審美眼からファンになった顧客は数知れず、上手工作所の代表徳田もその1人。
2000年の上手工作所設立当初から材の選定に携わり、
上手工作所の看板商品である「SOU」シリーズの天井材を使った家具も西岡氏の後押しがあったのだとか。
合言葉は「化けるで」
木屑をまとった加工前の銘木の中から、美しく仕上がる1枚を選ぶのが西岡氏の得意技です。
建築様式の変化から、かつてほど需要がなくなってしまった銘木の魅力を、新しい世代の方へ伝えたいと現在は上手工作所にて木の管理に携わっています。