オリジナル家具・金物の上手工作所

上手工作所の商品とその後のストーリー。

納品したアイテムの経年による魅力をお伝えしたいとその後を取材、
お店づくりへの思いなどのお話を聞かせていただきます。

上手工作所から車で5分ほどの場所にあるコーヒーと器の「山粋」さんすい。
2020年のオープン時にテーブルや看板などを納品させていただき、約2年ほど経過しています。

古民家を改修した落ち着きのある店内とテラス席からは豊能町の自然が広がる見晴らしのいい景色が楽しめる。
上手工作所スタッフも度々おじゃまさせていただいている居心地のいいカフェです。

能勢で農業をされていたご友人の影響を受けて、都会の生活から一転。
豊能町へ移住し、ご家族で自然に沿った暮らしを楽しみながらお店を営業されています。
農家のご友人が作る茹でて塩をかけるだけで美味しい、畑でとれた新鮮な野菜の美味しさに衝撃を受け、そんなシンプルな料理を引き立たせたいと器への興味も広がったそう。

コーヒーは手廻し焙煎機を使い、山の湧き水で淹れる自家焙煎。
何よりゆったりとした時間を楽しんでもらいたいからと2杯目はお得な料金設定というところにオーナーの優しさが感じられます。

話をうかがったオーナーの香月英良さんは20代前半にバックパッカーとしてアジアや中東10カ国以上を放浪。
旅で触れた自然の雄大さと世界の民芸品に魅了されたそう。
その後、アパレルメーカーのビームスに約12年勤務し世界中の良いモノ、コトに触れた後、2020年6月に山粋をご夫婦で始められました。

-上手工作所の家具を選ばれたきっかけは何でしたか。

香月さん お店の計画がだいぶ進んだ時期に同じ町内で上手工作所をみつけて来店しました。
入り口の扉が開いた時に、なんかかっこいい感じのものを作ってくれそうだとカウンターが目に入ったんですね。
ぱっと開いた時のあの感じがなんかいいなと。

-家具を選ぶ時はレイアウトなどどんなイメージをお持ちだったんですか?

香月さん ダイニングサイズのテーブルはイメージだけあって、ごつめの枕木みたいなものを探していると伝えたら、
上手工作所の社長が「いいのあるよ。」と言って紹介された木がこれだったんです。
「シャレ木」という材で塗装前の板を他にもバーッといろいろと見せてもらって
「これは?これは?」と選んでいって「お、いいですね!」という感じでイメージ通りのものに出会いました。
同時期に買い付けた家具とも合っていますね。

(シャレ木:木が立ち枯れて風雨にさらされ、木の芯の赤身の部分だけが残った材、流木と同様樹種はさまざまで自然の美をそのまま生かしたワイルドさが魅力。茶室の床柱などに活用されることが多い材。)

香月さん もう1台のナラのテーブルはお子さんが来てもゆっくりご飯を食べたりくつろげるようにしたいと思っていて
ショールームでディスプレイされていた板がちょうどぴったりだったんです。
社長の奥さんも「この天板が好きだったんで近くに嫁ぐなら嬉しいですよ。」って言っていましたね。
テーブルにしろ、看板にしろ、上手さんの家具は長く使えるという安心感があります。

-ありがとうございます。ナラのこの天板はショールームでも目立っていた板でしたが、約2年ほどの経過で明るい色味が落ち着いて味が出てきていますね。輪ジミもほどよく馴染んでいます。

香月さん そうですか。購入してから、お手入れは特に何もしていないです。何かした方がいいのでしょうか?

-輪ジミやキズが気になってきたら、オイルを塗るなどのメンテナンスをおすすめしていますが、現状で気にならないようならしばらくは大丈夫だと思います。
(天然木は乾燥や湿度に弱いので、冷暖房の風が当たる場所や直射日光が当たる場所には注意が必要です。気密性の高い環境などは特に乾燥してきたらオイルを塗ってあげてください。)

-続いてお店づくりをされたいと思ったきっかけや大切にされていることは何ですか?

香月さん 20歳ぐらいからバックパックで世界中を旅していて、自然の中で人が集まるところをつくりたいな。という思いはその頃からありました。
カフェにこだわっていたわけではなく、ロッジとかキャンプ場経営とかそういうのでもいいかな。とは思っていました。
鳥の声を聴いてボーっとしているお客さんを見たら嬉しいですね。
コーヒー豆も売っていますが、コーヒーで勝負したいというより、自然を感じて気持ちいい時間を過ごしてほしいというのが一番にあります。

-「鳥の声を聴いてボーっとしているお客さん」いいですね。そんな風に過ごしたいです。

香月さん お客さんはご近所さんとか、半分以上常連の方が多くて、
お昼にサンドイッチ食べて、コーヒー飲んで、その後コーヒーおかわりしてデザートまで、2時間とか居てくれる方が結構多いですね。
おじいちゃんおばあちゃんと土曜日は町から来た若い女の子とかが一緒に座っていたりします。

-おじいちゃんおばあちゃんがゆっくりできるお店って素敵ですね。

-豊能町での暮らしの感想や田舎暮らしをされる方にアドバイスはありますか?

香月さん 暮らしはもう最高です。都会ではもう暮らせないですね。
服も買わなくなったし、飲みにいくこともないし、キャンプにも行かなくなりました。
隣の家までが遠いので、子供たちが友達の家に気軽に行けないのが難点ですが。
夏はこの辺はクーラーもいらないし、扇風機だけで過ごせます。
美容室に行く時だけ、都会に出ますが梅田の商店街を見ても、ここに用事は1つもないなと思いますね。

-なるほど!ありがとうございました。
自然が豊かな立地と窓から射す光、そして何よりオーナーの人柄がおおらかな空気感を作っているのだなと取材を忘れて、テラスでまったりしてしまいました。

連れて帰りたくなるカラフルな器は愛媛県の砥部焼でなんと76歳のおじいちゃんが作られているそう。

門に設置された看板とパーキング案内の看板はシャレ木を用いたもの。自然に帰るかのようにその場になじんでいる。

お庭から眺められる、生命力あふれる立派な緑

山粋(コーヒーと器)

山粋(サンスイ)
山の湧き水で淹れる自家焙煎コーヒーと軽食が頂けるカフェ。
人里離れた古民家で、ゆったりとした時間を過ごすことができる居心地のいい空間。
日本から世界までオーナーのセンスで集められた器は、目にも楽しいアイテムばかりです。
上手工作所からは車で5分ほど、坂道を上ると到着します。

大阪府豊能郡豊能町川尻646

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