オリジナル家具・金物の上手工作所

入社5年目。お休みの日は推し活(インディーズバンドなど)に明け暮れ、バンTを仕事着にしているヒガシノ です。
いつか店頭で 「あ!そのバンド知ってます!好きです!」 とお客様から声を掛けていただくのを夢見ています。

そんな私が愛して止まない上手工作所の商品は杉の天井板で作る【SOU(そう)】シリーズです。

 
【SOU】 シリーズは、日本家屋で天井の仕上げ材として 長きに渡り使われていた杉の無垢板が材料。
わたしの推しポイントはこの材料の「ストーリー」です。


chapter1. 時を超えて 肥えてゆく材料

ホームセンターなどで見かける間伐材とは違って【SOU】で使うのは 樹齢200年以上の杉。
自然の中でゆっくり育った杉なので木目も緻密。
しかも、昔昔に製材されて大切に保管されていたヴィンテージな材料なんです。

今では 材料となる杉も少なく、かつ、製材する職人さんも少なくなっていて、新しく作ることが難しい、そんな材料。
時代を超えて、いくつもの付加価値がついた “肥えた”材料やなと【SOU】を見るたびに思います。

chapter2. いわば個性のプロフェッショナル

天然の材料なので、当たり前ですが1枚1枚木目が違います。

杉が育った環境、産地によっても違いが生まれるのですが、
恥ずかしながら そこそこの社歴になった今でも産地の見分けがつかないくらい
毎回毎回、商品で見る【SOU】は表情が違います。

木目もさることながら、香りにも違いが。
店頭にいらっしゃった際は、ぜひ「くんくん」とご体感いただきたいです。

プロフェッショナルな個性の【SOU】。
曲がった木目、うねった木目、どんな環境で育つと こうなるのか。
想像?妄想?するのが乙な楽しみ方です。

chapter3. 変幻自在

無垢材といっても、天井に貼るくらいの材料なので 薄く(6mm)製材されているのですが、
そのまま使っては木が割れたり反ったりするので、何枚かを貼り合わせて厚みを持たせて、工夫をして使います。

材料や加工の工夫については、木工チームのリーダー森さんが過去のブログで紹介しています。
作り手目線からの魅力は、こちらもお読みいただけると面白さが深まります。

▶️作り手、推しの商品(木工スタッフ 森さん)杉 スツール(スタッキング)

こうして作り手の工夫が詰め込まれた材料は、
椅子の座面やテーブルの天板、店舗什器の化粧材として数えきれない商品となり世に出ていくのですが、

「何にでもなれる 柔軟性」
「ここぞ!な場面で主役になれる スター性」

これは他の木材では叶えられないもの。

推しバンドもこの【SOU】の様に 成長して欲しいな、と思う今日此頃です。

chapter4. 乗り越える

無敵に思える【SOU】も 実は弱点もあり、それを克服する為に
今、社内では商品改良が進んでいます。
次回、私のターンでは新しく生まれ変わる【SOU】シリーズについてお届けします。