80年代のシティポップのような曲を歌い、目を細めて見ると山下達郎さんの様に見えなくもない…
ジンジャー・ルート(姜根)というアメリカ人アーティストの来日公演が発表されて、
毎日ホクホク笑顔のヒガシノ です。
さて、スタッフが愛して止まない上手工作所の商品を紹介する「じょうずのおまけ」シリーズ。
前回、私のターンでは杉の天井板で作る 【SOU(そう)】 シリーズをご紹介しました。
▶️-じょうずのおまけ(2)- 時を超えて 肥えてゆく【SOU】
1回では魅力が語り尽くせない!ので、今回も【SOU】シリーズをご紹介したいと思います。

chapter5.サイズではない「寸法」なのだ。
上手工作所が家具の材料として使う【SOU】と呼ばれる材料は、天井板用に製材された杉の無垢板です。
貴重な材料なので、なるべくロスが出ない様に 1枚1枚大切に使います。
材料のロスを出さないために重要になるのが、商品サイズ。
そもそもの材料のサイズを理解して、商品サイズを企画しないと端材ばかり出てしまうからです。
まずは、この材料が規格化された経緯に思いを馳せる事にしましょう。
天井用の材料、ということは…
「天井に貼りやすいサイズを揃えて製材されている!」ということ。
(おっと、ここからはサイズではなく「寸法」という表現でご案内しますね)


杉の天井板、材料の写真を見てみましょう。紐に括られて、束になっています。
1枚ではなく、このひと束になった状態で取引されていて、単位は「1坪」と呼ばれています。(1坪…約3.3㎡)
長さ 6尺(1820mm)、幅 1尺3寸(390mm)程度の板が5枚で1束。
広げてみると…なるほど、おおよそ1坪になりますね。


ちなみにこの束は同じ木から製材された共木(ともぎ)です。(共木でない時は、よく似た木目を合わせて束にしてある)
同じ木ということは、木目が揃うので、天井に貼った時も統一感が出る、という訳です。なるほどなるほど。
天井の貼り方にも、格天井(ごうてんじょう)、竿縁天井(さおぶちてんじょう)など、
いろいろな工法があることと、和室の大きさ=畳の規格が関東と関西(江戸間と京間)で違いがあることなどから、
長さや幅などは、それらに合わせた寸法が市場には出回っていますが、
上手工作所では【長さ6尺(1820mm)くらい、幅は1尺3寸(390mm) 】を多く扱います。
この寸法が商品のサイズにつながるのです。
chapter 6. 寸尺の世界で生きてゆく
上手工作所で使う杉の天井板【SOU】
前段でご紹介した、材料の寸法を余すことなく使う商品の規格が進んでいます。
本店ショールームの店長Oさんが紹介していた【立-RITSU-】スツール、
天井板【SOU】最大限に魅力を引き出せるように、新しいサイズがラインナップに加わります。
▶️じょうずのおまけ(4)シャープなイケメン【立-RITSU-】スツール
新しい【立-RITSU-】スツールの幅は300mm。
なるほど!と気づいた方には拍手。そうです、1尺!
天井板を余すことなく使える幅。
そして、ひとつのスツールは、なるべくひとつの束から作り、木目を揃えて仕上げます。


スツールにしたり、ディスプレイ台として使ったり。
これ以上削ぎ落とせない潔よい直方体が木目を引き立てています。
【SOU】を使った店舗什器を製作することも稀にあるのですが、
材料を綺麗に使えるサイズでご提案できた時は、心の中でガッツポーズをしています。
これが私たちの生きる「寸尺の世界」です。
(忖度の世界じゃなくて、よかったなぁ)
chapter 7.寸と尺の図解
聞きなれない方は「尺だの、寸だの、なんのこっちゃ」という単位なのですが、
建築の世界ではよく使う、とても重要な単位。
わたしも、上手工作所に入るまでは馴染みのない単位でした。
よくよく調べてみると、体のパーツに由来したモノが多く、とても面白いので図解でご案内します。


【一寸】読み方:いっすん
メートル法に換算すると約3cm = 30mm。
寸は、親指の幅、もしくは人差し指を鍵状に曲げた関節の長さと言われています。
おとぎ話である「一寸法師」はこの長さを指しています。たった3センチメートルほどの身体…なんと小さいのでしょう。
【一尺】読み方:いっしゃく
一寸の10倍の単位です。メートル法に換算すると約30.3cm = 303mm。
一尺は親指と人差し指を広げたときの両指先間の長さが由来だそう。
ひじから手首までの2本の前腕骨のうち、小指側にある骨は「尺骨」と呼ばれています。
古くから長さを測る物差しとして使われたため、そう名付けられたそうです。
スタッフの尺骨と一尺を比べてみましたが…どうでしょうか。


【一間】読み方:いっけん
一尺の6倍の単位です。メートル法に換算すると1820mm。
あまり聞きなれない単位ではありますが、建築ではよく使われる単位です。
間は坪数にも関わってくる単位で、一間の長さは、畳の長辺の長さです。
【一坪】読み方:ひとつぼ
畳の短辺は長辺の半分の長さとなっており、畳を2枚並べると約182センチメートルの正方形になります。
この畳2枚分の正方形が「一坪」です。
つまり、一間×一間 = 一坪・畳2枚分の広さになります。
ものさしや量りなどがなかった時代から、人間の体の寸法を基準にして、長さを記憶するようにしていたのだなぁと感心してしまいますね
