【組art】ができるまで① 〜突板のカケラをアートに (安多化粧合板)

11月の晴れた日、大阪・八尾市にある「安多化粧合板」さん(以下:安多さん)にお邪魔しました。
小さな町工場が集まった一角に突然現れた建物。
木を使った開放的な雰囲気が印象的です。

工場の前の芝生が気持ち良さそう

工場の中にもお邪魔します
この建物は安多化粧合板さんのギャラリー兼打ち合わせスペース。
その前を通り抜けた奥に工場があります。
安多さんで扱っているのは、家具や壁・建具などの表面に使われるデザイン性の高い突板。
突板とは、無垢の木を約0.2~0.6mm程度に薄くスライスした板のことで、
それをベニヤなどの合板に貼り強度を高めて使用します。
上手工作所の【組 art】や【組】サイドテーブルなど、
【組】シリーズで使われているのも安多さんの突板です。

【組 art】 ナラ(1800×600)
【組】サイドテーブル<アップル>
早速、工場で【組 art】を製作するところを見せていただきました。
安多さんでは主にヨーロッパと、国内では北海道の木を扱っています。
この日使われていたのは北海道・大雪山のナラ(VIVOナラ)の木の突板。
きめ細やかな木肌で上品な印象です。

突板の束の上から順に使うのではなく、ランダムに取り出して並べるのが安多流。
より自然な仕上がりになるそう。

糊をつけたベニヤ板の上に突板を並べる。
その日に使う糊の分量だけ毎朝手作りしている。

紙のようにハサミでカットし、サイズを合わせる。

霧吹きで水をかけ、アイロンで押さえていく。
霧吹きで水をかけるのは収縮率を見るためで、収縮率は木によって異なります。
「VIVOナラ」は表面が波打っているのでアイロンでの仮押さえが必須。
この手間を惜しまないことで仕上がりの質感がグッと良くなります。
突板にする際、通常は木を茹でるのだそうです。
野菜を茹でると切りやすくなるように、木も茹でるとスライスしやすくなりますが、
ペタンとした平面的な質感に変わってしまうそう。
そうならないように、「VIVOナラ」は生木のままでスライスします。
木材用語では「目が立つ」と言われる状態で、無垢材に近い手触りになります。
突板を貼ったあとは、プレス機で圧着させて完成です。

1分ほど圧をかけて完成します
安多さんでは建材として3~3.5mほどの長尺の突板を使います。
それを用途に合わせたサイズで断ち落とす際、使われずに残るカケラが出てきます。
そのカケラを使ってスタッフが遊びで工作していたのが【組】の始まり。
小さいパーツが注目され、プロダクトになるのがとても嬉しかったのだそう。

突板のカケラたちが、

アートに生まれ変わりました
下地となるベニヤに塗る色はその時の気分次第で配合。
思った色が出ない時もあるので、あまり細かくは拘らないそうです。
普通は使わない割れや白太の虫食い跡などを入れて、
ちょっと面白いアートパネルになるようにレイアウトしていきます。
【組 art】を作っている間は工場から笑い声が聞こえるそうで、
その自由な感じや楽しさが、見る側にも伝わってきます。
私たちも【組 art】づくりを体験させていただきました。

ベニヤに糊を塗る前に突板を並べて、でき上がりをイメージ

糊を塗ったベニヤに再度配置してプレス機にGo!

完成!
あーでもないこーでもないと考えるのはとても楽しく、子供に戻ったような気持ちに。
完成した【組 art】はとても愛おしく感じました。笑
貴重な経験をありがとうございました!
木を求めて自ら山に入るほど、強いこだわりを持っている安多さん。
次回は安多さんが化粧突板に込めた想いや、海外の展示会についても伺います。
【組 art】ができるまで② 〜誰もが自由に楽しんで欲しい(安多化粧合板)
【安多化粧合板株式会社】
大阪府八尾市太田新町7-163
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