オリジナル家具・金物の上手工作所

ソファやチェアで使用しているファブリックが、風合いを変えることなく撥水加工になりました。
※帆布生地のみ。ジュート麻混は撥水加工ではありません。


MORRIS ソファ <2人掛け>


杉チェア(布張)

ソファやチェアを選ぶとき、「布張りもいいけど、汚れが心配」というお声をよく聞きます。
キレイなソファが汚れてしまうと残念な気持ちになりますね。
小さなお子様がいるご家庭では特に気になるところです。

そこで、水や液体をこぼしても気にせず使っていただけるよう、ソファやチェアの帆布生地を撥水加工の生地に変更しました(一部商品を除く)。

「撥水加工」とは?

「撥水加工」は水をはじく加工のことです。
生地の表面に加工を施すことで、水がはじかれて玉状になり浸透せず、拭くだけで水を取り去ることができます。
布目の隙間は塞がれないので通気性を保ち、蒸れにくいのがメリット。
ただし、長時間水を付けたままにしたり、大量の水がかかると撥水効果は薄れます。

「防水加工」との違いは?

撥水加工と混同されやすいのが「防水加工」です。
「防水加工」は素材自体が水を浸透しないもので作られており、生地の繊維に隙間がないため水が染み込みません。

 

上手工作所で使用する帆布生地は、撥水・防汚効果がある「パールトーン」加工で、もともとは着物用に開発された撥水加工技術のことです。
その効果を撥水加工なしの旧タイプの帆布と比較してみました。


撥水加工あり:布に浸透していません。


撥水加工なし(旧タイプ):水が多いところから染み込んでいきます。

水をこぼした時は、慌てずサッと拭くだけです。

 

汚れた場合のセルフケア方法

「パールトーン」加工した布地でも、汚れた時は早めにお手入れしてください。
時間が経つと汚れはとれなくなります。

水性の汚れ(ジュース、醤油など色がついた液体)の場合

  1. 乾いたタオルで上から押さえ、汚れを吸い取ります。
    その際、無理に擦ったりしないでください。
  2. 汚れが残った場合、少しだけ水をかけて汚れを水に溶かし、浮かび上がった汚れをタオルで押さえて吸い取ります。
    落ちにくい場合は、2.の作業をもう一度おこなってください。
  3. 最後に自然乾燥させます。

油性の汚れ(化粧品、皮脂など)の場合

※ベンジンを使用する場合、火気には十分注意してください。また換気をしながらおこなってください。

  1. タオルにベンジンを多めに含ませ、汚れた場所をしばらく押さえます。
  2. 別のタオルにベンジンを含ませ、汚れた場所を拭きます。
    落ちにくい場合は、2.の作業をもう一度おこなってください。
  3. 再度タオルにベンジンを含ませて、汚れの周囲をぼかすように拭き取ります。
  4. 最後に自然乾燥またはドライヤー(冷風)で乾かします。

臭いが気になる場合

市販の消臭スプレーの多くに含まれている界面活性剤は、「パールトーン」加工の効果を減退させます。
選ぶときは界面活性剤の入っていないものを選ぶようにしてください。

臭いが気になる時は重曹も効果があります。
布地に重曹を振りかけて2〜3時間放置したあと、掃除機で吸い取ってください。

アルコール消毒液も「パールトーン」加工の効果を減退させるので、使用しないでください。


撥水加工のソファ・チェア