オリジナル家具・金物の上手工作所

木くずが舞う上手工作所の工場にて
作り手自身に商品の魅力を聞いてみました。

「杉が心地いいのは、日本人のDNAに刻まれてるんとちゃうかな。」
そう語るのは、杉材をこよなく愛す木工リーダーの森(モリ)さん。
スマホの待ち受け画面さえも、杉の杢目という気合の入れようです(笑)

そんな森さんが推しのというのは杉の天井材を加工した層-SOU-シリーズの家具。

かつて日本家屋の天井材として重宝されてきた貴重な材を積層に加工。
そして杉ならではの魅力を活かした、上手工作所独自の家具です。

杉といえば、ホームセンターでも手に入る安価な材料というイメージがあるかもしれませんが、
「屋久杉」や「秋田杉」に代表されるように、ブランドとなっているものもあり、時間をかけて成長した緻密な杉は性能もよく価値があります。

日本家屋の多くで採用されていた杉の天井材
緻密な木目に奥深い美しさが感じられる。

屋久杉が使われた豪華な天井
100年近く前に建てられた旅館。

過去に製材された貴重な材料。
現在では材料も職人も少なく製材することが難しい。

上手工作所ならではの発想で
木目の面白さを活かし、全く違ったプロダクトに。

そして、チーム木工の若きリーダー森さんに
層-SOU-シリーズの魅力について聞いてみました。

Q.こだわりはどんなところですか?

上手工作所で扱うのは樹齢200年以上の天井板です。
個性豊かで美しい木目と木味は他に代わりがありません。

Q.作り手が感じる魅力とは?

これは製作側の観点ですが、天井材としての規格には先人の知恵を感じます。
こんなに使い勝手の良い材料は他にありません。
化粧板としても良し、小物から家具まで、何にでもなれます。

Q.他にもどんなところがおすすめですか?

杉っていうのは日本で昔から使われてきた材料。
杉が心地いいのは、日本人のDNAに刻まれてるんとちゃうかな。
ウォールナットとかチークとか銘木もいろいろあるけれど、疲れている時とかは杉が落ち着きます。
パンやパスタもいいけど、やっぱりお米が美味しいみたいなことでしょうか。

Q.製作の工程で知ってほしいことは?

もともと天井材は浮造り(うづくり)仕上げになっていて
表面がでこぼこしているのが特徴ですが、そのままでは粗いのでワイヤーブラシを使って、さらに凹凸を際立たせています。
柔らかい夏目の部分が削られ、固い冬目の部分が残ります。
この浮造り(うづくり)仕上げのおかげで立体感が出るので、遠目に見ても表情豊かな風合いになるのかな。と思います。
天井板に好まれていた理由がわかる気がしますね。

凹凸があるからひんやりしないし、柔らかくて軽いという杉の特徴も活かせるので
イスの座面にはちょうどいいですね。
スツールなんかはぴったりだと思います。

ワイヤーブラシで削る作業

完成した浮造り(うづくり)仕上げの表面

プレスして合板を成形

角をとれば座面らしい形になってきます

1点1点、丸みを整えていきます

積層の断面がユニークです

Q.推しの言葉を最後にもう一言!

この材料のデメリットも、しっかり理解してもらいたい。
柔らかくキズがつきやすいことです。
書き物をするテーブルには不向きですね。
そして、環境によって割れや欠けも起こりうる材料です。
このデメリットを理解してもらい、克服するような提案で、「杉」の魅力に触れて頂きたい!
使い込むとツヤツヤになって、色味も飴色になってくるんですよ。
経年による変化を楽しみながら、愛用してもらえればと思います。

紹介したアイテム

杉 スツール(スタッキング)

20,000円(税込22,000円)~

「うづくり」が心地いい、長く愛されるスツール
柔らかな杉ならではの自然なクッション性と、「うづくり」仕上げによる木目の肌触りが特徴。
持ち運びしやすい軽さで、来客用のサブチェアにもおすすめ。
使わない時はスタッキングできて省スペース。カフェや店舗に人気のスツールです。
>商品詳細を見る

「層」SOUシリーズ 杉スツール